氷に閉ざされた極寒の世界『Hollow』で生き残るサバイバルゲーム、『ANGST: A TALE OF SURVIVAL』が登場しました。プレイヤーは小さな小屋で目を覚まし、ラジオから流れる謎の声だけを頼りに、過酷な自然と対峙することになります。
The Wild EightやThe Long Darkを彷彿とさせる見下ろし型の視点と、独特なアートスタイルが魅力的な本作。Steam Deckでも快適に動作する軽快さを持ちながら、夜になれば凶暴な獣が襲い来る緊張感も味わえます。今回は、この寒冷地サバイバルを生き抜くための序盤の立ち回りや、攻略に詰まった時の対処法を徹底解説しましょう。
ANGST: A TALE OF SURVIVALの序盤攻略ポイント
ゲームを開始して最初に意識すべき点は、道具の耐久力管理と資源の確保です。このゲームにおける斧(Axe)は、生存に不可欠なツールであると同時に、非常に壊れやすい消耗品でもあります。木を切り、資源を集めるための生命線ですが、数回使用しただけで壊れてしまうことも珍しくありません。そのため、探索に出かける際は以下の点を徹底してください。
- 斧は常に複数作成しておく:1本では心もとありません。一度に2〜3本クラフトしてインベントリに備えておくことで、出先での道具不足を防げます。
- 食料調達は足元を見る:赤いベリーやキノコは比較的容易に入手可能です。これらは序盤の貴重なエネルギー源となるため、見つけ次第確保しましょう。
- 昼夜のサイクルを厳守する:明るい時間は資源集めと準備の時間です。夜になると危険度が跳ね上がるため、日没までには拠点や安全な場所へ戻るルーティンを確立することが生存の鍵となります。
クラフトシステム自体は非常にシンプルで、直感的に行えるのが本作の特徴です。複雑なレシピに悩む時間は少なく、その分を探索や戦闘への備えに回せます。まずは拠点周辺で素材を集め、基本的なツールを量産できる体制を整えることから始めてください。寒さと飢え、そして夜の脅威に対抗するための基盤作りが、その後の冒険を楽にします。
ANGST: A TALE OF SURVIVALで行き詰まったら
物語を進める中で行き詰まりを感じた場合、まずは装備と戦闘スタイルの見直しが必要です。本作の戦闘はシンプルですが、アクションに少々硬さがあるため、無理な突撃は命取りになります。特に防具に関しては注意が必要で、敵の攻撃を数発受けただけで衣服が破損してしまうという報告もあります。防寒具を失うことは死に直結するため、以下の対策を講じましょう。
- ヒットアンドアウェイを徹底する:敵の攻撃判定が独特な場合があるため、深追いは禁物です。確実に避けてから反撃する慎重さが求められます。
- ラジオの声に従う:次に何をすべきか迷った時は、クエストの導き手であるラジオの指示を再確認してください。目的を見失わないことが重要です。
- セーブデータの扱いに注意:本作はセーブスロットが1つしかなく、「ニューゲーム」を選ぶとデータが上書きされてしまいます。取り返しのつかない状況を避けるため、慎重な進行を心がけてください。
- 地形ハマりに気をつける:鉱山などの狭い場所では、岩の裏などにキャラクターが引っかかるバグに遭遇する可能性があります。怪しい隙間には不用意に入り込まないのが賢明です。
また、サバイバルゲームに慣れていないプレイヤーにとっては、リソース管理が難敵となるでしょう。しかし、マップを探索すれば廃屋や凍った川など、活用できる場所が必ず見つかります。釣りや狩猟、罠の設置など、利用できる手段をフル活用して環境に適応してください。行き詰まった時こそ、一度立ち止まって周囲を観察し、新たな資源獲得ルートを探す冷静さが突破口を開きます。
ANGST: A TALE OF SURVIVALの隠し要素は?
本作における最大の「隠された要素」は、舞台となるHollowの忘れられた歴史と、主人公自身の真実です。単なるサバイバルアクションにとどまらず、クエストを通じて明かされていくストーリーには、プレイヤーを引き込むミステリー要素が含まれています。マップの隅々まで探索することで、以下のような発見があるでしょう。
- 廃墟に残された痕跡:廃屋や崩れた建物には、かつてそこにいた人々の生活や、世界が氷に閉ざされた原因を示唆するヒントが隠されていることがあります。
- スキルツリーの解放:経験を積むことでキャラクターを成長させ、新たな能力を獲得できます。どのスキルを選び、どう育てるかによって、プレイヤーごとの攻略ルートが変化します。
- 世界の果ての探索:メインクエストを追うだけでなく、地図の未踏領域に足を踏み入れることで、予期せぬ発見やリソースが見つかる可能性があります。
現時点でのクリアまでの平均時間は9時間程度と言われており、ボリュームはコンパクトですが、その分濃密な体験が待っています。マップをくまなく歩き回り、ラジオの声の主が敵なのか味方なのか、そして自分はなぜここにいるのかという謎を解き明かしてください。一見何もない雪原にも、開発者が込めたメッセージや世界観を補完するロア(伝承)が散りばめられています。
まとめ
ANGST: A TALE OF SURVIVALは、手軽に楽しめるサバイバルゲームとして、ジャンルのファンには特におすすめできる一作です。クラフトや戦闘に革新的な新しさはないものの、雰囲気のあるグラフィックと、明確なクエストラインによって、迷うことなく世界観に没入できます。最後に本作の魅力を整理します。
- 手頃なプレイ時間:クリアまで約9時間と、週末に集中して遊ぶのに最適なボリューム感です。
- 美しいアートワーク:現代的なゲーム開発のセンスを感じさせる、シンプルかつスタイリッシュなビジュアルが孤独な旅を彩ります。
- 価格以上の満足度:低価格(あるいは無料配布時に入手した場合)でありながら、十分に楽しめる要素が詰まっており、コストパフォーマンスに優れています。
もちろん、セーブ仕様や一部のバグ、戦闘の単調さといった粗削りな部分は否めません。しかし、極寒の世界で火を囲み、孤独に耐えながら真実を追う体験は、多くのプレイヤーにとって魅力的な時間となるはずです。The Wild Eightのような見下ろし型サバイバルが好きなら、間違いなくプレイリストに加える価値があります。準備を整え、Hollowの闇へと足を踏み出してください。




